社会的なパグ

フェミニストなのに広告会社にいる。迷いながら生きています。

都心にニョキニョキ生えるマンション

青山の都営アパートを再開発して高層化するというニュースがありました。

 
このニュースが出るまで名前を存じ上げなかったのですが、再開発の対象となる青山北町アパートというのは随分古くから存在する都営アパートだそうです。
ウィキペディアによれば1957~1968年にかけて設立されたとのことで、新しい棟でも築48年!よく言えば由緒正しい、率直に行ってしまえばかなりくたびれた団地のようです。

表参道には似合わない、時代から取り残された感…
個人的には、こういう味のあるものがリニューアルされて均一化されてしまうのはちょっと寂しいな、という感想もあります。
でもこれは部外者のいち感想です。「現在の入居者は一時的に近隣の都営住宅に引っ越すなどし、完成後に新しい住宅に入居する」とのことなので、わたしが住人だったらリニューアルされてラッキー!と思うことでしょう…笑 ただ昔から住んでいる高齢の居住者さんが多そうなので、その調整が大変そうですね。

 

その他にもマンションや商業施設が建つとのこと。
このマンションは「定期借地制度」という制度で民間に貸し付けるエリアに建てる想定だそうです。
「定期借地制度」とはわたしがググった知識で言うと、現代の三世一身の法のようなもので、期限付きで民間に土地を貸すというものだそうですが、それでも一度マンションを建てたら50年とかは借りる権利があるのだろうし、普通のマンションと何か違うのか、気になります。

 

わたしの家の周りもしょっちゅうマンション工事を行っていますが、それを見るたびにアメトーーク!の町工場芸人の回を思い出します。
中川家のお兄ちゃんが冷蔵庫を作る工場に勤めていたのですが、毎日毎日こんなに大量に冷蔵庫作って誰が買うねん、と工場長がキレた、というトークをしていたのですが、マンションはまさにそれ。人口は減っているのに家ばかり増えて、家が余る気がしてなりません。

 

だからこそ、マンションを買うときは立地や家のスペックなどを重視して、どう転んでも損にはならない物件を選ばなければいけないなぁ、と思うわけですが。
そう考えると上記のマンションは「高齢者の介護機能も備えたマンションなどを想定する」とのことで、これからのニーズを考えたものになっているのかもしれません。


いっそ、「高齢者を対象にしたマンション」と割り切ったものを作るのはどうでしょうか。ジェーン・スーさんが独身女老人だけで暮らすコミュニティを作りたい、という文章を書いていましたが、そんなイメージ。
住んでいるのは高齢者だけ。そのため家賃は安めの設定ですが、その分共用スペースの管理など、できる部分は自分たちで補います。これは高齢者の雇用の創出と、高齢者自身の体力作りだったり、頭を使ってボケないようにする、という目的です。
みんなが助け合いながら、高齢者たちが表参道で暮らす優雅なコミュニティがあったら将来はそこに骨を埋めたいな、と思いましたが、国のお金でそんな贅沢は許されないのでしょう…